その他
済生会について
「済生会」とはどんな組織かご存知ですか?
済生会の誕生は明治末期にさかのぼります。日清・日露戦争後、経済発展の一方で国民の貧富の差は拡大し、生活に困窮する人々が増え続けていました。その状況を見かねた明治天皇は、明治44年、時の総理大臣を召されて、「生活苦で医療を受けることができずに困っている人たちを施薬救療(無償で治療すること)によって救おう」という「済生勅語」に添え、基金としてお手元金150万円を御下賜されました。そして誕生したのが済生会です。
「済生」とは中国の古典に拠ったもので、その意味は“生命を救うこと”です。つまり「済生の道を弘める」というお言葉には、国民に等しく救済の手をさしのべたいという御心が込められています。その精神を託す具体的な事業として、当院では無料低額診療事業と生活困窮者支援事業に取り組んでいます。
無料低額診療事業
社会福祉法第2条第3項に基づき、経済的理由により適切な医療等を受けられない方々に対して、安心して治療を受けていただくため、無料または低額で診療等を行う事業です。
ご利用対象者
当院で治療を受けられる方で、経済的な理由で診療費の支払いが困難な方が対象です。ただし、一定の条件があり、対象となるのは当院の診療費に限ります。
ご利用方法
この制度の利用をご希望される場合は、よろず相談窓口(1階総合受付内)にお越しいただくか、医療連携部(0964-53-1621)までお電話にてご相談ください。ソーシャルワーカーが事情をお伺いいたします。
※基準を満たしているかどうかを判断するため、収支の分かる資料を確認させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
医療費のこと、生活のことなどでご相談がありましたら医療相談室へ
医療相談室では、無料低額診療事業の他にも、介護保険や身体障害者手帳のこと、入院生活の悩みごとや退院するにあたっての心配ごと、受診・転院のご相談などもお受けしています。どうぞお気軽にご相談ください。
医療相談室のご案内生活困窮者支援事業 (なでしこプラン)
昨今の社会経済情勢の中で、無料低額診療事業の対象者や、様々な問題で医療・福祉サービスを利用できない人々が、減少するどころかむしろ増加しつつあります。これらの人々に対する支援を行うため、2010年度から全国40都道府県、全379施設(2016年3月31日現在)の済生会が一丸となって、生活困窮者支援事業(なでしこプラン)を積極的に展開しています。
事業の例を挙げますと、ホームレス、スラム街の居住者、刑務所からの出所者、DV被害者、在留外国人などの生活困窮者全般を対象として、巡回診療や訪問看護、無料健康相談所の設置など、施設外へ出かけ積極的に活動しています。
また、支援の推進を図り、より効果的なものにするため、行政、社会福祉協議会、地域包括支援センター、民生委員児童委員協議会、介護事業所等との連携強化にも取り組んでいます。
当院で行っている事業
当院で治療を受けられる方で、経済的な理由で診療費の支払いが困難な方が対象です。ただし、一定の条件があり、対象となるのは当院の診療費に限ります。
1. 福祉サービス利用者に対する予防接種費用の一部減額事業
福祉サービス(身体障害、知的障害、児童養護等)を利用されている方々に対して、インフルエンザ予防接種の一部負担金を減額して接種を行っています。
2. 過疎地域の移送支援事業
生活困窮者かつ要介護状態の方で、家族の支援が困難な患者さんに対して当院外来受診時の送迎を行っています。
3. 訪問健康相談事業
各地区の公民館や集会場に出かけ、出前・健康講座を行っています。それに合わせ、講座終了後に健康相談会も行っています。
4. 生活支援連携協議会の開催
市役所担当課、社会福祉協議会、地域包括支援センター、民生委員児童委員協議会と連携し、定期的に生活困窮者支援(医療・介護・福祉について)のための協議会を開催しています。
5. 障がい者支援(働く機会の提供)
済生会熊本福祉センターを利用する障がい者を対象に、当院でパンの販売など、働く機会を提供しています。
6. 刑余者出所時の無料健診事業
刑務所からの出所者を対象に、地域定着支援センターと連携して疾患の予防・早期発見ができるよう、法定健診の費用を当院が負担し提供しています。
7. 無医地区への巡回診療
無医地区への医療支援を目的に、廃院となった医院跡に職員を派遣し初期診療を提供しています。
ご利用等についてのお問い合わせ
よろず相談窓口(1階受付内)ソーシャルワーカーまでご相談ください。
医療相談室のご案内